佃煮を食べながら、幹部候補リストを読む。
「佃煮、お好きなんですか」
「ん。健康に良いと思ってね。ひとついるかい」
「いえ、僕はサプリメント食品しか食べないので」
そう言って彼は、おもむろにカプセルを胸ポケットから取り出し、バリボリ食べ始めた。
ムキ。ムキムキムキ。と彼の筋肉は肥大し始め、スーツをビリビリと破いてしまった。
「君。何をしているんだね」
なおも私が佃煮を食べていると、彼はおもむろに佃煮の入った容器を持ち、窓から飛び出していった。
幹部候補リストも無くなっている。
「ふっ…そういうことか」