阿呆文庫

自作小説ブログ

【独白】勝手がいい

 「勝手がいい」とは、どういうことか。勝手とは何なのか。勝つ手。勝利する手。便利な手。マジックハンド。

 マジックハンドがいい。ということなのか。マジックハンドにしやがれ!と言われたら、マジックハンドで生活しろ、ということか。尻拭いをマジックハンドでするのは骨が折れそうだ。あるいは、腕がつるかもしれない。
 
 マジックハンドにシンドバッド。もはや意味不明だ。微妙に韻を踏んでいるところが悩ましい。

 車の運転や、熱い味噌汁を飲むことをマジックハンドですることを想像してほしい。

 ああおそろしい。事故発生の予感しかしない。

 しかし、良いことを思いついた。ドラムセットを叩くとき、マジックハンドで棒を持たずとも、そのままマジックハンドで叩けば良いのである!

 つまり、それこそが、「勝手がいい」ということなのである。